ビジネス英語を学ぶということは、仕事の現場で外国人とコミュニケーションをとる機会があるということでしょう。そんな方に知っておいて頂きたいことをまとめています。

 

1.相手のバックグランドは多様ということを理解しよう。英語=アメリカ、イギリスではない!!

英語というと、イコール、アメリカ人やイギリス人を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

 

仕方がないことかもしれませんが、仕事上でコミュニケーションをとるときには、気をつけなければいけません。英語は世界共通語であり、色々な国の人が使います。

 

そのなかには、アメリカやイギリスとは習慣や文化が全く違う国の人もいます。 そういった人達にアメリカ流・イギリス流の接し方をすると、失礼にあたる場合もあります。

 

たとえば、ヒンドゥー社会では牛を食べることはタブーであり、こういった人達にハンバーガーを薦めたりしたら大変です。

 

文字にすると当たり前のことですが、実際の現場に居合わせると、認識不足が原因のトラブルはおこしてしまいがちです。牛肉がダメなことはわかっていたので避けたけど、スープの出汁に牛肉を使っている野菜スープを注文して、相手を怒らせてしまったというような実例は珍しくありません。

 

十分注意しましょう。

 

2.相手に合わせて話し方を考えよう~アメリカ人だから率直な言い方を好むとは限らない

私達はつい、外国人をステレオタイプで捉えてしまいます。アメリカ人は率直にモノを言うというようなことです。しかし、なかにはアメリカ人でも率直な言い方を嫌うような人もいます。

 

そういった人に対して、『彼はアメリカ人だから、何でも率直に話そう』というような付き合いをすれば、逆にコミュニケーションがうまくいかないでしょう。

 

その人の性格に合った形でコミュニケーションをとるようにしましょう。日本人同士の場合、人によって接し方を変えますよね。それと一緒です。

 

3.表情・ジェスチャーを活用しよう

表情・ジェスチャーといったボディーランゲージはコトバ以上に意思を伝える力があります。悲しいときは悲しい表情、不快なときは不快な表情をしましょう。下手にコトバで伝えようとするより、よほど有効です。

 

ただし、ジェスチャーに関しては、同じジェスチャーでも、日本人が捉えている意味と全く違うニュアンスで使われているものもありますので、ここは勉強して知識を身に付けておきましょう。

 

4.相手の国のことを調べておこう

些細なことでも、自分の国のことを知っておいてもらうことは、とても嬉しいものです。
それだけでコミュニケーションが円滑に進む場合があります。

 

私の経験では過去、こんなエピソードがあります。 あるとき、イギリス本社からアイルランド人の重役が日本にやってきました。ヨーロッパではサッカーが盛んということで、日本人スタッフは気を使って、彼にサッカーの話をします。

 

ところが・・・

 

イギリスでは『イギリス代表』というものがなく、イングランド、ウェールズ、北アイルランド、スコットランドの4地域に分かれています。日本代表ではなく、東京代表、大阪代表というように分かれているようなものです。

 

それぞれの地域の人は、もちろん自分の地域の代表に愛着を持っています。 ところが、日本人の大半はイギリス=イングランド代表と捉えてしまっており、彼に対しても『イングランド代表は』、『ベッカムは』という話をしています。

 

アイルランド人にとってみれば、本来あまり嬉しくないことです。大阪人に『巨人はいいね』というような話をするものとイメージしてみてください。)

 

そんなとき、私が『アイルランド代表は』というような話をしたら、とても喜んでくれて、一瞬で私の名前を覚えてくれました。イギリス本社に帰ってからも、私のことに触れてくれるので、おかげさまで、日本の上役からも、一目置かれるようになりました。

 

虎の威を借りる狐ですが、おかげで仕事をするのが楽になったことを覚えています。(笑)

 

相手を知ることで損することはありません。円滑なコミュニケーションのスパイスとして、活用してみてください。

 

5.意思表示をしっかりする

よく言われていることですが、意思表示はしっかりしましょう。日本人に対する不満として、最も大きなことです。逆にいえば、いまだに多くの日本人ビジネスマンが出来ていないということですから、これが出来るだけでも大きなアドバンテージとなります。