英単語を覚える時、暗記には頼らないほうがいいです。極めて学習効率が悪いやり方だからです。

 

丸暗記については、私自身苦い経験があります。大学受験の時、英単語を片っ端から暗記しました。名前は忘れてしまったのですが、当時、この本に出ている単語を全て覚えておくべきという英単語帳があって学校から推薦されていたので購入して、ひたすら口に出して覚えました。

 

1日50~100個ぐらいずつ覚えようと頑張りましたが、次の日には、大部分が頭から抜けてしまい、何度も復習する羽目になりました。当時は忘れるのが当たり前と思っていたので、覚えるまで続けたのですが、修行のような感じできつかったという記憶しかありません。二度とやらないと思います。

 

それから数年後、アメリカに留学することを決意して、本格的に英語の勉強を始めた時、どんな勉強をすればいいのか、学習法について色々調べたのですが、結論として語彙力アップの勉強法として選択したのは、本を読むということでした。

 

海外の大学に正規留学するとなれば、英文を読むスキル、特に短時間で大量に読むというスキルは必須だったので、読む力をつけることを最優先しました。TIMEやNewsweekといった英文雑誌、ペーパーバック(シドニーシェルダンが好きだったので、全部読みました)、TOEFLやTOEICの問題集等、利用出来るものは何でも利用しました。

 

リーディングの勉強法として、意味を正確に把握しながら読む精読と多少、分からないことがあってもいいから、一定時間内で概要を掴む多読を併用していたのですが、精読の時は分からない単語の意味を一つずつ辞書で調べていくので、自然に語彙力はアップしていきました。

 

面白かったのは、こうやって調べた単語の意味は、あとになっても忘れないということです。精読が終わったら、同じ文章で多読のトレーニングをしたので、3~4回は読み直すことになります。そんなふうにして覚えた単語の意味を忘れるということは殆どありませんでした。

 

もちろん、なかには意味を忘れる単語もありましたが、重要な単語ほど頻繁に目にすることになるので、継続的に英文を読んでいると嫌でも頭に残るようになりました。

 

これもポイントだったかなと思うのですが、一つの単語を複数の文章で見るというのは効果的です。見る機会が多ければ多いほど、覚えることが容易でした。

 

この経験から、私は今でも語彙力を暗記することで増やそうとは思っていません。そもそも、英単語力というものにこだわっていません。知っている単語を増やすことは重要なのですが、それは英文と接しているうちに、自然に出来ることと捉えています。

 

そのため、毎日少しの時間でもいいので、英文を読むことを意識しています。私の場合、情報収集で海外のサイトを見ることも多いので、意識的に、その機会を増やすようにしています。

 

また、本を読むのが好きなのですが、訳書の場合、入手可能であれば原書を手に入れて読むようにしています。英語の勉強というよりは、プライベートや仕事のなかで意識的に英語と接するようにしているという感じです。

 

元々、必要性があってやっていることなので、覚えるのも速いです。わざわざ英語の勉強という時間をとらなくても、こんなふうにしていれば十分です。

 

これは一つのやりかたなので絶対ではないのですが、丸暗記は止めたほうがいいというのは確信を持って言えることです。極めて非効率なのでオススメ出来ないやりかたです。