先週のコラムでは、知識が幾らあってもその知識を運用する能力がなければ、英語を話せるようにならないというお話をしました。
今週は、運用能力を身につける方法についてお伝えしていきます。ちなみに英語を話せるようになるには知識と運用能力が必要と言いましたが、知識に関しては、多分殆どの方がクリアしています。
知識が足りないとすれば、それは知らない単語が多いのではなく、既に目にしている単語に関する理解が浅いということになると思います。
これについては、以前このコラムでも取り上げさせて頂きましたので、そちらを参考にして頂ければと思います。
コラム『理解度の深さ』
さて、知識はクリアしているとして、元に戻って運用能力のつけ方ですが、方法としては誰でも思いつくような当たり前のことしかありません。
それは、英語で会話をする機会を多く持つということです。拍子抜けする方もいるかもしれませんが、でもやっぱりこれしかありません。
テニスが上手くなりたければ何度もボールを打つしかありませんし、ギターを弾けるようになりたければ実際に弾いてみるしかありません。
一にも二にも練習です。ただ練習するより、プロの先生に教えてもらったほうがより効果的に学べるということはあっても、それでも実際にやってみることには変わりありません。
英語も一緒で、英語で話せるようになりたければ話す練習をすることが必要不可欠です。参考書を読んだり、問題集を解いたりというのは理論的なこと=机上のトレーニングです。
必要なことですが、これだけを幾ら繰り返しても実際に会話が上手くなることはありません。
当たり前のことですが、なぜか英語になると忘れがちになることです。もう1つ、これも当たり前のことですが、多くの人が忘れていることがあります。
それは、最初はみんなヘタクソということです。未経験のことで、最初から上手にこなせる人はそういません。みんな恥ずかしい失敗を繰り返しながら、少しずつ上達していきます。失敗することが当たり前です。
ところが、英語となると、間違うことに極度の恐怖心を抱くようになります。これは英語を学校の勉強から入ったせいだと思いますが(学校の勉強では間違ったらいけないので)、
英会話はテストとは違います。
スポーツと一緒で、失敗をしながら覚えていくものです。失敗を恐れることなく、とにかく英語を口にしてみることです。これは話相手がいなくても、自分ひとりでもできます。練習すればするだけ上手くなるように、英語も口にすればするだけ話せるようになります。
帰国子女の人が話せるのは、当たり前ですが、練習量が豊富だからです。よく、子供の頃から海外にいれば自然と話せるようになるといいます。
このこと自体間違ってはいませんが、子供をよく見てください。最初は間違いだらけ、満足に話すことはできないですよね。もし、ここで子供が『間違うのが嫌だから』とコトバを口にすることがなければ、話せるようにはならないのではないでしょうか?
カタコトでも何でも、とにかく口にする。こんなことを繰り返していくうちに、だんだん覚えていくわけです。子供はできないことを恥ずかしいと思わないですよね。この点は大人の私達も見習うべきことだと思います。
これだけで、コトバなんてすぐにマスターできるのではないでしょうか?
特にTOEICのスコアが700,800なんていう人は試してみてください。あまりの上達ぶりに驚くと思いますよ。