中学1年生のちょっとした成功体験がもとになり、なんとか英語を勉強する意欲が出てきた私は、苦手意識は保ちつつもなんとかそこそこの成績をキープするようになりました。

 

今、考えてみると語学ですから理屈は分からなくても丸暗記してしまえばなんとかなるのが幸いしました。特に中学生レベルだとテストでも授業で習ったことがそのまま問題として出されますから、私にもなんとかなりました。

 

実はこの当時の私の語学力は全く応用力の無いものでした。例えば、「私は彼よりも背が高い」というのが英語では「I am taller than him.」と覚えていても、これが「彼女はあなたよりも頭が良い」というふうに変化すると全くわかりませんでした。文字通りの丸暗記でした。

 

ですから、もしテストで少しでも授業でやっていた内容から少しでも変わっていたらアウトでしたね。そうしたら、やる気をなくし一生英語を話せないままだったと思います。そういった意味では、簡単な問題をテストで取り上げてくれた出身校に感謝です。

 

でも、これって本当に大切なことだと思います。何事も始めはハードルを低くして、とにかく自信をつけるのが一番優先するべきことだと思います。ここで、自分が出来るか、出来ないか大きな分かれ目ですから。

 

とにもかくにも、そんなわけで私はテストで高得点をとれるようになり、(平均点が70点以上でしたから、ほとんどみんなが高得点でしたが)そのことに気をよくして勉強を続けられました。丸暗記でもなんでも知識を増やせば自然と理解力はつくものみたいらしく、少しずつ本質を理解できるようになり、そういった意味でそこそこの英語力をつけることができました。

 

でもその一方で基礎的なことがさっぱり出来ないということもありました。単数形と複数形の違いがわからなかったり、時制の一致などにいたるといまだに異次元の話でした。かなりアンバランスな成長をしていたのが、中学生の頃の私の語学力でした。