英語を勉強している人が実際に会話をしようするとき、頭を悩まされることの1つが語彙力だと思います。Aということを伝えたいけど、英語ではどう言うのかさっぱり分からない。誰でもこんな経験があると思います。

 

一番根本的な対策は、もちろん地道にコトバを覚え続けることです。根本的な対策というより、唯一の方法といってもいいと思います。結局は知識を増やすしかありません。

 

ただ、そうはいっても、これはひどく時間がかかるやり方です。即効は期待出来ませんし、知らないコトバなど幾らでも出てくるものです。自分が知らないコトバが出てきたとき、そこで『わかりません』では、いつまでもスムーズに会話を進めることが出来ません。

 

そこで、強力な武器となるのが、自分の知っているコトバで説明する技術です。例えば、『りんご』を『赤い色をした丸い果物』とか『テレビ』を『映像と音が流れてくる箱』というように自分の知っているコトバで説明するようにします。

 

連想ゲームみたいなものですが、これはコトバの運用能力を鍛えるには、とてもいいやり方です。語学学校で授業のカリキュラムとして取り入れているところも多いので、語学留学の経験がある方は、英語でやらされたことがあるのではないでしょうか?

 

こういった技術を身につければ、驚くほど会話をする力がつきます。少なくてもTOEICで650ぐらいのスコアを持っている方であれば、現在の自分の持っている知識を使って、かなりの部分を自分なりのコトバで説明出来るはずです。

 

また、日本人にとってこの技術を身につけることは、もう一つ大きな意味を持ちます。それは、自分の意思を伝えようとする姿勢を自然に身につけることが出来るということです。

 

日本人の場合、どうしてもキチンとしたことを喋ろうという意識が強いあまり、間違いを極端に恐れてしまう傾向にあります。コトバを知らないというだけで、会話が止まってしまうのもこういった意識が根底にあると思います。

 

この意識は、キチンと知識を習得しようという学習意欲につながるので決して悪いことではないのですが、いざ実践というときにはマイナスです。

 

勉強中は正確さにこだわるとしても、実際に会話をするときは意識を切り替えて、自分の意思を伝えるということに集中すべきです。そうでなければ、いつまでたっても、まともに会話をすることは出来ないでしょう。

 

最初に触れたように、知らないことなど次から次へと出てくるからです。その都度、躊躇していては文字通り話になりません。

 

コトバを言い換える練習を日頃からしていると、何としてでも自分の言いたいことを伝えようというふうに、意識が変化してきます。

 

日本人の場合、英語が話せないという人でも、実はかなりの知識を持っていますから、この意識の切り替えがスムーズにいけば、会話能力はずば抜けてよくなると思います。

 

このメルマガの趣旨そのものでもあるのですが、英語を話せる人というのは、それほど難しいコトバは使っていません。そういった意味で、自分がわかるコトバでどうにかするというトレーニングはオススメです。