私が合格した高校とはいうのは、県の中で上から6番目くらいの学校でした。私の第一志望の高校が5番目、要するに、ひとつだけランクを下げただけです。でも、このランクを一つ下げたというのが大きな意味を持つことになりました。

 

順位でみれば、5番と6番、ひとつ違うだけです。しかし、この二つの高校の間には大きな差がありました。5番目の高校には入れるか入れないか、という状態だった私が6番目の高校ではBEST3に入れたのですから。

 

しかし、レベルが高くても低くても、BEST3はBEST3です。私はその高校のなかで一目置かれる存在となりました。教師からは期待され、同級生からは尊敬(本当の意味での尊敬ではないと思いますが)のまなざしに見られるようになりました。

 

周りからそういう目で見られれば、本人もその気になります。それまでに勉強机に座ったこともなかった私が、毎日のように勉強するようになりました。

 

当時というか今もそうなのですが、私は数学が大の苦手でしたので、大学受験も私立を文系科目でと考えていました。ということで、英語を意欲的に勉強するようになったのです。

 

中学時代、英語が苦手だった私ですが、所詮中学生が習う英語はたいしたレベルではありません。高校になってからでも、その気になれば幾らでも巻き返せました。そして、実際に私は高校に入ってから最初の1年間で、今まで遅れていたものを全て取り返せました。

 

今思うと、英語の基礎中の基礎を身につけたのはこのときでした。みなさんご存知のとおり、英語は知識を積みかさせていくものですから、最初の土台がダメなままだったら、英語を話せるようになるのもかなり大きかったと思います。

 

私にとってラッキーだったのは、自分から英語を勉強しようと思えるような環境にいられたことでした。人から褒められたいとか、尊敬されたいとかよこしまな理由ですが、私の一番のモチベーションでした。

 

でも、このモチベーションの影響は計り知れません。この動機がずっと消えることなく、私に英語を勉強するエネルギーを与えてくれましたので。そんなこんなで、高校生の頃は、私が英語が人並み、もしくはそれ以上の実力をつけつつある時期でした。