一つの教材・分野を集中的に学習するより、力を注ぐ「主教材」と補助的に使う「副教材」の二つを並行的に学習すると相乗効果で、学習効率が良くなります。また複数の教材を使い分けることで飽きることも防げます。このページでは組みあわせのヒントを紹介します。

 

組み合わせ5つのヒント

 

インプットとアウトプット

コトバを話せるようになるには、知識を貯めること+その知識を自在に操れるスキルを身につけることが必要です。前者はインプット、後者はアウトプットです。この二つをバランスよく行うことで、地力をつけながら、自分の現在の実力を100%発揮できるようになります。

 

実践と理論 (会話表現と文法)

会話表現を口に出して繰り返し練習する一方で、文法をマスターして理論的に文章を組み立てることが出来るようになることが目的です。受験英語のマイナスを強調するあまり、文法を軽視する学習者も多いですが、文法は英会話という大きな山を乗り越えるためのガイド役のようなものです。

 

文法力が無い人はTOEICでも700程度が限界でしょう。文法も勉強して、しっかり土台を築いておきましょう。

 

理解する学習と慣れる学習 (「精聴、精読」と「多聴、多読」)

繰り返し練習したり、疑問点を細部まで解決する精密な学習が必要な一方で、少しでも多くの英語に触れて慣れるための学習も重要です。そこで、リスニングでは、ほぼ完全に聴き取れるまで、同じものを聴き続ける「精聴」と、わからない単語や表現を軽くチェックするだけで気楽に聞き流す「多聴」を組み合わせます。こうしたやり方は非常に効果的です。

 

この場合、少し難易度の高い教材を「精聴」用として使う一方で、やや簡単に感じるレベルの教材を「多聴」として使用するといいです。

 

また、リーディングの場合には、わからない単語を一つずつ辞書をひいて調べながら読み進める「精読」と、わからない単語はとばして、理解できる単語から内容を推察しながら読み進める「多読」を組み合わせます。この場合に使う教材のレベルは「精聴」と「多聴」と同じ基準でOKです。

 

弱点補強  (ルーティン学習と重点学習)

学習を進めていくと、自分の弱点が明らかになってきます。そこで、主教材を毎日の学習に使用し、副教材を弱点克服に当ててみるというのも一つのやり方です。例えば、「発音」「仮定法」「前置詞」「イディオム」というように、弱点が発見されたら、そのたびに一つずつ克服していきます。これを繰り返していけば、あるとき自分の実力が飛躍的に伸びていることに気づくと思います。

 

ただ、弱点を克服するという勉強は、正直ツライと感じることが多いと思いますので、あまり無理をせずに、ほんのちょっとだけ勉強してみようぐらいの気持ちでも、いいと思います。

 

「はじめての教材」と「復習用の教材」

新しい分野を勉強していく一方で、副教材に以前学習した教材を使用し、復習を並行して行うと組み合わせです。このようにすれば、自然と復習することが習慣となり、学習したことをがしっかりと自分のものにすることができます。身についていないとそれまでやったことが無駄なくなってしまいますので、復習は必ず取り入れてください。

 

復習の重要性についてはコラム『これを知らないで英語を勉強するつもりですか?』でも取り上げています。詳しいことを知りたい方はこちらを読んでください。

 


以上、幾つかの組み合わせのパターンを紹介してきました。これを取り入れなければいけないというわけではありません。これをヒントにあなた自身の組み合わせを考えればいいと思います。自分に合った学習法、教材選択の目安として活用してください。