TOEIC教材というのは、それぞれ対象者がおのずと限定されます。初心者が使いやすいものは、上級者には簡単すぎて嫌でしょうし、上級者が役にたつと思う教材は入門者には、まず使いこなせないでしょう。自分のレベルに合った教材を選ぶことが大切です。このページでは注意しておいたほうが良い点を紹介します。

 

リスニングとリーディングは別物

日本人の英語学習者の場合、リーディングとリスニングの間には、能力に深い溝があります。受験戦争を勝ち抜いて、一流大学に入った人がいい例かもしれませんが、ネイティブも知らないような単語を操り、巧みに論文を書き上げるような人が、会話となると相手が何を言っているのか、さっぱり聴き取れないこともあります。

 

程度の差はあれ、日本人は殆どこのような特徴を持っていますから、書き言葉と話し言葉はそれぞれ違う2つの言語なんだぐらいに考えていたほうが無難です。

 

先ほどの例では、どれほど読み書きができたとしても、リスニングについてはそれこそ中学生レベルのものから始める必要があります。日本人の場合あまりないと思いますが、逆のケースもそうです。

 

分野別に実力をチェックする

TOEIC教材にはスコアという実力を把握しやすい具体的な目安があります。市販の教材や書籍でも『TOEIC500~600レベル』というような表示をつけているものが少なくないので、こういったものを目安にすれば、自分の実力に合ったものをチョイスすることができます。

 

ただし、ここで注意しなければいけないことは、あなたの実力は分野によって違うということです。例えば、あなたのTOEICスコアがリスニング350、リーディング350の700とします。この場合、TOEIC600点以上の人を対象としている教材を使うことになんの問題もありません。

 

しかし、リスニング250、リーディング450の700とした場合どうでしょう。あなたの実力は実際にはリスニングはTOEIC500レベル、リーディングが900レベルとなります。つまり、リスニングについていえば、TOEIC600点以上の人を対象にしている教材は難しすぎるということになります。

 

TOEICのスコアはセクションごとに算出されるので、バラツキがある場合には注意してチェックしてみましょう。

 

どんな教材が一番効果がある?

一概にこうとはいえませんが、少し分からないところがある教材をオススメします。そのぐらいのレベルのものが実力を伸ばすのには適しているからです。

 

自分のレベルより低いものは実力をつける上では、あまり役にたちません。一方で、自分のレベル以上のモノは、難しすぎて頭に入りませんし、ヤル気を維持するのも厳しいです。ちょっと手ごわいというのが一番バランスがとれていていいのです。

 

個人的には、全体の8割程度が理解出来る教材がベストだと思います。その教材を完全に理解出来るようになったら、また8割程度が理解出来る教材をみつけて、それで勉強するというやり方を継続すれば、無理なくレベルアップすることが出来ると思います。