旅行やビジネス等、英会話を使う目的が決まっている人に、ぜひ取り入れて頂きたい習慣があります。この習慣を身につければ、学習効率を飛躍的にアップさせることが出来ます。
それは、旅行中や仕事の現場で、英語でどういえばいいのか分からないという場面に遭遇したら、その都度メモして調べるという習慣です。
自分が知りたいことを学ぶのが最も効率がよい英会話学習法
たとえば、海外旅行中、レストランで料理を分けるための取り皿をもらおうとしたけど、なんて言えばいいのか、分からなかったとします。
日本語だと、『取り皿をいただけますか?』といった言い方になると思いますが、そのセリフをメモしておいて、後日、英語での表現方法がどうなるのか調べるようにします。
取り皿は英語では『small plate』と言いますが、これさえ分かれば、次からは大丈夫なはずです。(『Can I have small plates, please?』といった感じで適当にいえば通じます。)
こんなふうに自分が話したかったけど言えなかったというセリフを、その都度メモしておいて必ず調べるようにします。
そうすると、次に同じ場面に遭遇した時には、英語で伝えられるようになっています。
こうやって、少しずつ英会話表現のストックを増やしていけば、だんだん英語が話せるようになってきます。
机上の勉強だけだと、どうしても英語の習得に時間がかかってしまう理由
英会話というのは、結局のところ、知識量が勝負です。知らないことは、どれだけ頑張っても話すことは出来ません。当たり前のことですが、これは重要な事実です。
YES、NOという英語の意味が分からないという日本人はいないと思いますが、それは『YES=ハイ』、『NO=いいえ』とどこかで覚えたからこそ理解して使えるわけです。その証拠にたとえば、ロシア語ではい・いいえと言ってくださいと言われても言えないですよね。
これは知らないからです。知っていれば言えるわけです。
英会話が出来るというのは、英語に関して知っていることがたくさんあるというだけです。
ですから、知っていることを増やさない限り、英語が話せるようにはならないのですが、ここで問題となるのが、市販のフレーズ集に載っている表現と、あなたが旅行や仕事のシーンで必要とする表現が一致するとは限らないということです。
最近のフレーズ集は実践的なので、覚えておけば役立つことばかりではあるのですが、そうはいっても、あなたのニーズと100%合うわけではありません。
ですから、幾ら勉強しても、いざ旅行やビジネスといった実際に英会話を実践する機会に遭遇すると、どう言っていいか分からず止まってしまうわけです。
このギャップを埋めるには発想を逆転させるのが一番です。英語を学んで旅行や仕事に使うのではなく、旅行や仕事で必要となる英語を学びましょう。
一度、必要となった言い方というのは、その後も何度も使う機会が出てくるので、そういった言葉を覚えるのは非常に効率的です。
覚えている英会話表現の数は1000、でも、実際に使う機会があるのは100というよりは、150個の表現しか知らないけど、その全てが頻繁に使用するセリフというほうが英会話能力という意味では上です。
たいていの日本人は残念なことに前者のパターンに陥ってしまっています。このパターンを乗り越えるには、分からないことをすぐに調べるという癖をつけることです
英会話をシミュレーションしてみる
もし、旅行や仕事で英語を使う機会がそれほどないということでしたら、自分でシミュレーションしてみることをオススメします。
頭のなかで、英語を話す場面を色々、想像してみます。そうすると、『英語ではどういえばいい?』という表現が次から次へと出てくるので、それらを調べます。ネット辞書などで調べるのが簡単で便利です。
ちなみに、いくら調べても完璧な言い方を探し当てられることはないかもしれませんが、ポイントとなる英単語や表現が出てくれば、それで十分です。ちょっとぐらい、おかしな言い方でも気にしないことです。そのうち、キチンとした表現とも出会います。
本や教材などを利用して勉強するのは、いわば与えられたものを覚えるという作業なので受動的です。これは基礎力を高めるという意味では重要なので、おろそかにせず続けるべきですが、同時に自分が知りたいことを勉強して身につけるという能動的なやりかたも実行しましょう。
そうすることで、必要な知識を効率良く身につけることが出来ます。実践的な英会話スキルを身につけるうえでは、受動的な勉強法と能動的な勉強を組み合わせることが大切です。