英語をマスターしたければ、海外に行くのが一番速い
英語学習者であれば、誰もが一度は聞いたことがある言葉だと思います。留学経験や職場で英語を使った経験がある人間として言わせてもらうと、この言葉は正しくもあり、間違ってもいます。
間違っているというのは、海外に行っても英語が話せるようになるとは限らないという意味です。アメリカに留学していた時、何年もアメリカに住んでいるのに全く英語が話せないという日本人を何人も見ました。
その反面、アメリカに来てから数ヶ月で、英語でコミュニケーションが取れるようになった日本人も何人もみましたが、両者の違いは日常生活で英語を使っているかどうかということでした。
英語が話せるようになる人の特徴
いつまでたっても英語が話せるようにならない人は全員語学留学生だったのですが、いつも日本人同士でつるんでいて、英語を使うのは学校の授業だけという状態でした。
授業以外で英語を使う機会があるとすれば買い物や食事をする時ぐらいですが、こういったところで使う英語なんて、たいしたことありません。決まったセリフを幾つか覚えれば、それで間に合ってしまいます。
結局、日本で英語を勉強しているのと全く変わらない生活ぶりで、1日のなかで英語と接する時間が極めて少ない状態でした。(駅前留学と変わらないと自虐していた人が何人もいました。)
そうではなくてネイティブと友達になり、どんどんコミュニケーションを取っているような人は、すぐに流暢に会話出来るようになりました。横から見ていてもハッキリわかる上達度合いです。
もう一つ、英語を話せるようになった日本人の共通項は正規留学生で、授業で英語を使わざるを得ない環境にあったということです。私もそうだったのですが、英語が出来ないからといって、手加減してくれることはありません。英語を話すことが、留学許可が下りる大前提なのですから当たり前です。
原因が何であれ、授業についていけなければ落第、それが続けば退学、日本に強制帰国です。だから、とにかくやらなければいけません。英語が話せないなんてことは言っていられず、どうにかしなければと必死になります。その結果、気がついたら英語が苦ではなくなっています。
実は私は留学当初、言葉の問題で授業に全くついていけず、かなりヤバイ状態でした。3学期制だったのですが、1学期目の成績はぼろぼろ。2学期目で挽回出来なかったら落第という瀬戸際でした。
一番の課題は読み書きが遅く、文献を読んでレポートをまとめるという課題についていけないということだったので、寝る間も惜しんで取り組みました。(実際、数ヶ月間はベッドで寝ることがありませんでした。)
わき目もふらずがむしゃらに取り組んだ結果、成績はギリギリでクリアしたのですが、その頃には英語が話せるようになっていました。読み書きが大半だったのですが、それも徹底的にやると話す・聞くということも上達するんだと不思議だったことを覚えています。
私が英語を話せるようになったのは留学中ですが、決してアメリカにいたから英語が出来るようになったわけではなく、1日24時間英語を使う状態にあったからです。
アメリカにいようがイギリスにいようが、英語を使わなかったら上達しません。
使えば使うほど上達する。当り前の話です。
英語は使わなければ上達しない
これは日本にいたとしても英語を使う時間を増やすことが出来れば、マスター出来るということを意味しています。現実に留学どころか海外旅行すらしたことないのに、英語はペラペラという人はいくらでもいます。
今では日本全国どこでも外国人がいるので、その気になれば英語を使う機会は好きなだけもてます。東京や大阪といった大都市であれば、それこそ外国人のコミュニティに入って、英語だけで生活するといったことすら可能です。
重要なことは英語を使うということです。
実際に使わなければ上達しません。英語を勉強しているのに話せるようにならないという人が日本には多いのですが、その理由は実戦経験不足です。勉強しても、それを使わなかったら身に付きません。
日本語を学ぶ外国人というのは短期間で、かなりのレベルまで到達しますが、それは積極的に使うからです。片言でも何でも日本人に話しかけて、必死で会話をします。そうすることで短期間のうちに、どんどん覚えていきます。
なぜ、使うと覚えが速いのか?
難しい理屈はわからないのですが、なんとなく実感するのは緊張感です。実際に使うとなると、真剣度が全く違います。机上の勉強とは比べものになりませんが、そんな経験というのは記憶に残りやすいので、それで言葉を覚えるのかなと思います。
正確な理由はともかく、使えば使うほど上達するもの、使わなかったら全くダメなのが言葉です。英語を身につけたかったら、使う環境を整えるようにしましょう。英会話スクールに通うもよし、サークルを捜してみるのもよしです。
ただ、出来ればフリートークが出来る場のほうがいいでしょう。決まったカリキュラムに沿って勉強するだけの英会話スクールでは緊張感が薄くなるからです。英語を使うことに緊張感を覚える場のほうが適切です。
少ない時間でもいいので、定期的にこういった場を設けることが出来れば、上達のペースは格段に速くなるでしょう。それが英語習得の秘訣です。