今回は久々に読者の方からの質問にお答えする形でお届けします。あまり耳障りがいい内容ではないのですが、大切なことだと思いますので、コラムにまとめてみました。
質問というのは次のようなものです。
英語をマスターすることは必要不可欠と考え、何とか勉強しようとしているのですが、なかなか続けることができません。毎日仕事が忙しくて、平日は時間がとれず、休日も仕事が入ったり、疲れをとるので精一杯です。
どのようにすればいいのでしょうか?
文章は短くまとめさせて頂いているのですが内容としてはこういったものです。同じような悩みを抱えている人って多いと思いますが、あなたであれば、こんな質問を受けたとき、どう答えますか?
私の場合ですが、以前であれば、こんな風に答えていました。
- 毎日少しずつでもいいからやりましょう。5分でもいいです。
- 通勤時間を利用しましょう。
- 自分の好きなこと(趣味)を英語でやってみてはどうですか。
答え方は色々ですが、要は方法論です。こういったら上手くいくという『やりかた』に焦点をあてて回答してきました。
しかしながら、これではダメということに最近気づきました。これらの方法自体は間違ってはいません。私自身、試して効果があったことですし、同じことをしている方は少なくありません。ただ、一方で、同じやり方をしても、うまくいかない人もいます。
その差は何なのでしょうか?
その違いをじっくり考えたとき、方法論だけにこだわってもダメということを強く実感しました。問題は『やりかた』にあるのではなく、その人にあるというのが理解できたからです。ひと言でいえば、どれだけ英語を話せるようになることに真剣であるかということです。
たとえば、1ヶ月以内に英語を話せるようにならなければ会社をクビになって収入がなくなる。こんなことはまずありえないと思いますが、実際にこんな状況に追い込まれたらどうするでしょうか?
『仕事が忙しくて時間がとれない』、『疲れているから出来ない』
そんなことを言う前に、英語の勉強に取り掛かっているのではないでしょうか?
本当に必要性を感じたら、人間は絶対努力をします。逆にいえば『やろうと思っても出来ない』というのは、出来ないのではなくやるつもりがないだけです。必要性を感じていない証拠です。
そんなことはない、会社からTOEICで730をとることを義務付けられていて必死でやろうとしている。こんな人もいるかもしれません。ただ、それでも動けないというのであれば、口ではそう言っていても、心の中では必要性を感じていない証拠です。
いざというときは、スコアをクリアできなくても、どうにかなる
心のどこかでこんな気持ちがあるのではないでしょうか?
最近、つくづく感じるのですが、人間は自分にはウソをつけません。どれだけ頭で必要性を理解しようとしても、自分の心がそれに納得していなければ、まず自分を動かすことはできません。
ヤル気はあるけど、なかなか動けない
もし、あなたがこんな状況にいるのであれば、その原因は時間がないことでも忙しいからでもありません。ヤル気があると勘違いしているだけ、あるいはヤル気があるフリをしているだけで、本当はやることの意義を感じていないからです。
ですから、こういった人は本気で自分の気持ちを確認する必要があります。英語を勉強する意味があると考えている人は、その意味を深く追求して、頭で理解するだけでなく、心から実感できるレベルまで落とし込んでください。
これができれば、あとは大丈夫です。キチンと体が動くはずです。
自然に体が動くなんてことはなくて、嫌だな、面倒だなと思うときもありますが、それでも気持ちを振り絞って、勉強に取り掛かることができるぐらいにはなっているはずです。
では、どうすれば、英語を勉強することの意義を心から実感できるようになるのでしょうか?
あなたが英語を勉強しようと思うようになったきっかけを思い出して、そのときの気持ちをじっくり味わうことです。これを繰り返すうちに、本当に自分にとって必要なことなのかどうかはっきり分かるようになります。
もしかしたら、その結果は『本当は私には英語は必要ない』ということかもしれませんが、そのときは多分すっきり、やめることができるはずです。
一方、本当に英語が必要なんだと分かったときは・・・
あなたの行動パターンは一変しているはずです。