語学の学習に一番必要なものは時間です。どんないい学習教材があっても、どれだけあなたが真剣に取り組んでも、時間をかけない限り、絶対に英語を話せるようにはなりません。
耳にした方もいるかもしれませんが、どんな分野でも、なんとか見れるレベルになるには2000時間、達人になるには20000時間が必要と言われています。それだけの長い時間、やり続けることが何よりも大切です。つまりあなたが学習を継続できるようにサポートしてくれるものが「良い学習教材」ということです。
継続性と教材というのは別の観点からも読み取れます。例えば、自分に合わない教材だったり、役立っているという実感がないと、学習が苦痛になって継続できません。逆にいうと、継続できる教材はあなた自身にマッチしているということです。こういった意味でも自分が継続できるかどうかを基準にして教材を選択するのは良い方法なのです。
どんな教材だと継続できるの?
継続するということは、英語を勉強するというモチベーション(ヤル気)が続いているということです。つまり、学習するモチベーションを保てるもの、あるいはモチベーションを上げてくれるものが、継続できる学習教材ということになります。
では、どのような教材だったら、モチベーションを保てるのか?具体的には、英語力の向上に役立っているという実感が得られるもの、内容が面白いもの、興味を持てるものなどです。幾つか、具体例をあげてみます。
自分の実力に合っている教材
自分の実力以上の人を対象にした教材だと、難しくて嫌になってしまいます。逆に簡単すぎると退屈して、つまらなくなってしまいます。自分のレベルに合った教材を選びましょう。ちょっとこれは難しいかな?と思える教材があなたのレベルに合った教材です。
英語を学ぶ自分の目標に合っている教材
将来、アメリカの大学へ行きたいという人ならば、大学で使われる用語(キャンパス用語)や自分が勉強したいと思っている分野の英語ならば、喜んで取り組めるでしょう。一方で、日常会話をマスターして、外国の人と雑談をしたいという人がビジネス英語を学ぶ教材を手にしたとしても、ヤル気はおきないでしょう。
こうしたい、こういうふうになりたいというあなたの目標の達成を手助けしてくれるような教材を選びましょう。
内容が面白い、楽しいと思える教材
理屈ぬきに面白い、楽しいと思えれば、人間は誰でも集中力が湧いてきます。難しいことを考えずに、自分の好き嫌いで教材を選ぶのも大切なことです。
学習法が自分のスタイルに合っている教材
これはどういうことかというと、勉強方法に対する適性ということです。例えば、英語の文法を学ぶと仮定した場合ですが、人から説明を聞いたときに一番理解しやすいという人がいれば、参考書を読んで独学するのが一番いいという人もいますし、私がそうなのですが、練習問題を解きながら覚えるというのが合っているという人もいます。
どれがいいという正解はありません。自分にはどういう勉強方法が合っているか考えて、使用する教材を考えましょう。
教材と長い期間、付き合うことを考えよう
できるだけ短い期間で実力を上げようと焦る人は、教材を選択するときに冷静さを失って、誤った判断をしがちです。例えば、「2週間で英語が聴き取れるようになる!」とか「1ヵ月でペラペラに」という宣伝文句に考えもなしに、飛びついてしまったりしてしまいます。(私もそうでしたが・・・)
また、自分の実力を超えた教材を購入したり、無理な学習計画をたてたりして、結局は勉強することが嫌になり、挫折することになります。
これを防ぐには、英語を話せるようになるには数年かかるということを、まず覚悟することです。そして、教材を選ぶときにも、その教材を使ったときの学習計画を数年単位で考えてみることです。これくらいの心のゆとりを持っておけば、誤った判断をすることはないと思います。
自分のライフスタイルに組み込めるかどうか?
一度購入した教材とは長い期間付き合うことになります。(というより、付き合わなければ効果はありません。)ですから、その教材を使うことが自分の生活の一部になるのが理想です。こういうことが出来るかどうか、購入する前に考えてみるのもいいことです。
また、これは購入した後にもいえます。各教材にはそれぞれ学習方針や学習の狙いがありますが、それを踏まえたうえで、自分のライフスタイルに合わせてしまいましょう。
例えば、毎日10分学習することを勧めている教材であっても、平日が忙しくて時間がとれなければ、休日にまとめてやってしまうとか、教材の中で好き部分と嫌いな部分があるなら、好きなところだけでも学習するというようにです。
あくまでもあなたが中心です。あなたにはあなたの事情があるわけですから、教材の学習方針に自分を完璧に合わせようとするのは最初から無理なことです。あくまで自分の都合に教材をあわせるようにしましょう。そうすることによって、学習への意欲も継続できます。