この話は留学中の体験ではなく、初めて海外旅行へ行ったときのお話です。

 

私は大学3年の時、20歳になった記念にと、メキシコへ一人旅に行きました。子供の頃から憧れていたことです。初めて海外へ行く、しかも一人でという不安と、どんな体験が出来るのだろうという期待が入り混じり、初体験の飛行機にも興奮しながら、約16時間かけて、メキシコへと旅立ちました。

 

その頃は英語も殆ど喋れず、カタコトで気持ちを伝えるのに精一杯というところでした。今回はそんな英語に関する失敗談です。

 

メキシコを旅行中、旅行者のグループと会いました。ヨーロッパ(オランダ・ドイツ・フランス)からの人達で、仲間であちこち旅をしているということでした。同じ旅行者ということもあり、意気投合し、数日間過ごしました。

 

そのなかで、あるとき、女の子からこんな質問をされました。「Do you have a girl friend?」なんと聞かれているか、皆さんお分かりですよね。しかし、その当時、こんな質問さえも分からず、こんな風に答えていました。

 

「Yes. I have a lot of girl friends.」・・・・・・・

 

しかも、そのうえ

 

「and I have a lover.」・・・・・・・・・

 

はっきり言いますが、別に私はモテル男というわけではありませんし、実際にこんなことはありません。残念なことですが(笑)では、なぜこのようなことを言ってしまったのか?全て、私の英語力に問題がありました。その当時の私の語学力をなぞってみます。

 

「Do you have a girl friend?」「girl」は女の子で「friend」は友達だから・・・そうか!「女友達はたくさんいますか?」と聞かれているんだ。となると、友達はたくさんいるから「I have a lot of girl friend.」だな。完璧!まてよ。それに彼女もいるって付け加えたほうがいいかな。え~と、彼女は「lover」だから「and I have a lover.」よし!

 

この間、約30秒間。かくして、「Yes. I have a lot of girl friends. And I have a lover too.」という素晴らしい(!)英文が誕生しました。

 

無知というのは立派なものです。私は元気よく、明るく答えました。それを聞いた瞬間、みるみるうちに質問した女の子の顔色が変わります。そのうえ、ほかの子とひそひそ話しを始めます。このあと、なんとなくトーンが下がり、何かな~と思いました。

 

そのあとは変わったことは何もなく、そのグループとも別れ、一人旅を続け、大満足のうちに帰国します。そして、それから約半年後、本格的に英語を勉強するようになった私は、衝撃的な事実をつきつけられることになります。

 

「girlfriend」は「女友達」ではなく「彼女」ということに・・・つまり、私は「彼女はいるの?」という質問をされて、「いっぱいいるよ」と答えてしまったのです。呆然とする私。しかも、それに追いうちをかける事実が!それは「lover」は「恋人」というよりも、「愛人」という意味で使われているということでした。

 

さて、もう一度振り返ってみましょう。私は「彼女はいるの?」と聞かれました。そして、私の答えは「いっぱい、いるよ。それに愛人もいるよ。」・・・最悪です!この事実を知った私は一人で顔を真っ赤にしていました。

 

実は今でも思い出します。あのときの女の子の不思議そうな顔を。もう、笑うしかないですね。まあ、こんなこともあるさと思っていますが、知らないということは怖いですね。皆さんも気をつけてください。

 

でも、できることならあの子たちに会って釈明したいですね。「英語を知らなかっただけなんだ!」と。まあ、今となってはいい経験でした。