ご存知の方もいると思いますが、HPのなかで、『私も英語が話せなかった』というコラムを公開しています。中学校に入学して英語の勉強を始めてからの私と英語の付き合いについて書き連ねたコラムです。

 

先日、そのコラムのデザインを修正しながら読み返して、改めて昔、自分がどのようにして英語を勉強していたか、思い出しました。そこで、一つだけ気づいたことがあります。それは、英語の勉強をしているとき、あまり目標にこだわっていなかったということです。

 

私も英語を勉強するからには、それなりの目標を持っていました。中学生・高校生の頃はテストでいい点をとりたいとか、受験に受かりたいという目標がありましたし、大学生時代には、映画を聴き取れるようになりたいとか、外人さんと普通に会話が出来るようになりたいという目標を持っていました。

 

持ってはいましたが、普段は殆どこれらの目標を意識することはありませんでした。そのかわり、今週はここまでやろう、今日は2時間は必ず勉強しようというような、その場限りの小さな目標を常に意識していました。あまり先のことは考えずに、目の前のことに集中していたということです。

 

当時は、何の考えもなく、こんなことをしていたのですが、今振り返ってみると、かなりいいことだなと感じます。

 

英語を勉強している人であれば、必ず夢みるようなこと、『普通に話がしたい』、『英語を聴き取れるようになりたい』という目標は、ハードルが非常に高いものです。達成するためにはあまりにも先が長いものです。

 

それだけに、あまりその目標ばかりを追いかけていると、気疲れしてしまいます。なかなか上達しないことに焦りを感じたり、自信を失ったり・・・

 

でも、その目標が『とりあえず、これだけ』というものであれば、かなり気は楽です。どうせ、その日限りの目標と思えば、そんなに高望みをすることもありませんが、ちょっと努力すれば、なんとかなるものです。

 

あとは、それを繰り返すだけです。本当にそれだけです。

 

単純な例えですが、もし英語を話せるようになるために覚えなければならない単語が5000だとします。1日10個覚えられるとすれば、500日続ければゴールに辿り着くことになります。そうであれば、今日することは、まず10個覚えるだけです。

 

ところが、s殆どの人は目の前の10個を覚えることではなく、どうやって5000個を覚えるかということばかりに意識を向けてしまいます

 

現実問題として、そんな方法はありませんから、考えても答えが出ず、疲れるだけです。しかしながら、なんとかあるはずがない答えを探し出そうとします。そして貴重な時間が過ぎていってしまいます。

 

私も時々、『本当に英語が話せるようになるのかな?』と不安に思うときがありました。でも、そんなことを考えていても何も生み出しません。そんなことを考えるかわりに、勉強していればもっと早く英語が上達したのにとつくづく思います。

 

あまり高望みはしないことです。語学は誰でもマスター出来ることですが、それはカンタンに出来るということを意味するわけではありません。やっぱり大変なことは大変です。目標を持つことは必要不可欠ですが、普段はあまり意識せず、目の前のことに集中したほうがお得です。

 

『とりあえず、これだけ』

 

こんな感じで取り組んだほうが上手くいくような気がします。