私が愛読している英語関係の書籍の一つに『英語超独学法』という本があります。10年ぐらい前に購入した本で、当時でもなかなか見かけない本だったので、今では絶版になっているかもしれません。

 

その当時、私はTOEIC・TOEFLでハイスコアを連発していたのですが、それでも会話能力というとさっぱりで、どうやったら英語が話せるようになるのか悩みに悩んでいた時期でした。

 

そんなときに出会った本でした。

 

内容は英語を勉強するときの基本的な考え方から具体的な学習方法まで載っている、総合的な本でした。

 

著者である「吉ゆうそう」さんが、本の中で書いてあるコトバの中で「英語は武道だ」というコトバがあります。非常に参考になるコトバなので、今日はこのコトバをご紹介したいと思います。

 

とはいっても、武道を経験したことがある人って、そういないですよね。私もそうです。ただ、中身を読むと武道をスポーツに置き換えることが出来るので、「英語はスポーツだ」に変えちゃいます。

 

どういうことかというと、あるスポーツを上手くなろうとしたら、理論と実践の両面からトレーニングする必要があります。

 

理論というのはフォームとか、相手がこうしてきたら、自分はこうしようというような戦術のことです。

 

実践というのは、実際に体を動かすトレーニングです。そして、効果的な練習をするには、理論を理解したうえで、実践トレーニングをおこなう必要があります。

 

例えば、野球でバッティング練習をする場合、ただバットを振り回しても意味はなく、そのまえにキチンとしたバッティングフォームを身につけたほうが、上達は速いということです。

 

ところが、ここがポイントなのですが、理論を聞いてもさっぱり理解できないときがあります。コーチからアドバイスしてもらっても、ちんぷんかんぷん、「はあ?」という感じです。

 

そんなとき、どうするか?

 

経験者は分かると思いますが、理解できなくてもいいから、とりあえず言われたとおりに練習します。まずは形から入るということですね。

 

そうすると、練習している最中に、あるいは身につけてからしばらくたったときに、「あ、こういうことなんだ」と理屈が突然わかるときがきます。難しく言うと帰納法というらしいのですが、先に実践してしまうことによって理屈も理解できるようになるということです。

 

これって、そのまま英語の勉強に応用できます。

 

理論(文法や構文)を理解して、それから声に出して暗記するというのが英語学習の基本パターンです。

 

しかし、どうしても文法が理解できない、納得がいかないという英文にも遭遇するときがあります。そんなときには、とりあえず理屈ぬきに暗記してしまいます。そして、そのままにしておくと、いつか理屈が理解出来るようになります。

 

理屈→実践、実践→理屈のパターンを上手く使い分けるのが、英語学習のポイントということです。単純ですが、非常に効果的な方法です。