ホームページを見た方から、メールを頂くことがあるのですが、そのなかで、割合として多いのが次のような内容です。
『今はまだまだ満足に英語を話すことができず、情けないのですが、将来話せるように頑張りたいと思います。』
この文面だけをみると、前向きに頑張ろうという感じでとても素晴らしく思えるのですが、私にとっては1つだけ気になるところがあります。
『今は英語は出来ない』という点です。
英語を勉強したばかりの方であれば、納得なのですが、数年間勉強を続けている方や英検で準一級を取得した方、TOEICで700点をクリアしたなんて方でも、こんな言い方をされることがあります。
こういった方に対しては、もっと自分のことを褒めたほうがいいですよということを、必ずお伝えするようにしています。私自身経験があるから分かりますが、英語の勉強を毎日続けるというのは、それだけでも大変なことです。
英語を話せるようになりたいと思っている大部分の方が、実行出来ないことなのですから、これって実はスゴイことなんです。まして、英検準1級、TOEIC700というレベルまで辿り着けたことは、誇るべきもの以外の何物でもありません。
しかしながら、それを自分で評価しない人が非常に多いのが現状です。これはとても残念なことです。
そういった人達の気持もよくわかります。ある程度結果が出たとしても、『英語を話せるようになる』という自分の理想像からはほど遠く、とてもだけど喜んでいられない・・・・
本当によくわかります。
これは向上心の裏返しでもあるので、とても真面目な方なのだと思います。でも、これまでに自分がしてきたことを過小評価するのはマイナスです。努力を重ねても、それに満足できず常に上を目指すような考え方は立派かもしれませんが、長続きしません。
絶対、途中で緊張の糸が切れます。子供に同じようなことをするとよく分かります。真面目に勉強している子供に対して、テストの点数が悪かったからといって叱咤するだけではどうでしょうか?
その子供は勉強する意欲も失せてしまうでしょう。
逆に、テストの結果はそれとして、真面目に勉強した点を褒めてあげれば、自然に努力を続けられるようになります。
童話の太陽と北風の話ではありませんが、厳しい態度で自分を追い詰めるだけでは、本当の実力を発揮することは出来ません。勉強しなくちゃと思いつつも、ヤル気が起きないというような結果になるのがオチです。
暖かい光を注ぐ太陽のように、自分のことを褒めてあげれば、自然とエネルギーが出てきます。どちらがいいかは一目瞭然ですよね。
自分は英語が出来ないというのを謙遜で言っているのであれば、問題ないのですが、もし本心で口にしているのであれば、非常にもったいないことです。
誰だって、評価されれば悪い気はしません。それに学習というのは、努力した分だけ成果が上がるものです。もっと、自分のことを評価してあげましょう。