英語を勉強している人ならば、一度は「TIMEを読みなさい」とか「CNNを聴きなさい」というようなことを読んだり、聞いたりしたことがあると思います。それぐらい、日本では英語を学ぶ教材として重要視されているものです。
ただ、私はこの点については、はっきりと否定します。今日はその理由についてお話をしようと思います。
まず、知らない人のために簡単にTIMEやCNNについて説明をします。TIMEは政治経済問題から外交、社会分野までを扱う専門誌です。内容はかなり深く、コトバも難しい言葉が使われています。CNNはTIMEと同じような分野を専門とするニュース番組です。
私がTIMEやCNNが英会話の勉強をする教材としてオススメしないのは、その内容です。
日常会話を覚えたい人のニーズにあっていません。たしかに日常会話の中で、たまに政治や経済の話が出てくるかもしれませんが、それはそれとして、実際に日常会話が出来るようになりたい人がもとめているのは、もっと一般的なコトバ使いや会話表現です。そういった人たちにとって役にたつようなものはTIMEやCNNにはでてきません。
また、英語がどうこう言う前に内容を理解できるかどうか、非常に疑わしいです。TIMEでしたら日本語版も発売されていますし、CNNも副音声で日本語で聞くこともできます。
そういったものを一度試してみるとわかりますが、内容はまず普通の日本人にとってナジミのうすいものです。それでいて、内容は非常に専門的に掘り下げています。
CNNやTIMEの内容を理解するには、かなりの知識を必要とします。私は大学で4年間、大学院で2年間、国際関係学を専攻していましたので、CNNやTIMEで取り上げられるような内容には強いのですが、それでもかなり大変ですから、今まで何もこういったことを勉強してこなかった人が理解するのは相当の苦労だと思います。
もちろん、こういったことに興味があって、これを機に英語と一緒に勉強するという人には良いと思います。しかし、全然興味もない人には苦痛以外の何者でもないでしょう。途中で嫌になるのは間違いありません。
それでやめるのはいいですが、英会話の学習そのものが嫌になってやめてしまっては、なんにもなりません。いまのうちにやめてしまいましょう。
Readingに取り組みたいという人ならば、今だったら様々な雑誌や本が手に入りますから、興味のあるものを手にとってはどうですか?
最近では小さな町の図書館でも英語の雑誌や本を揃えてあるところもありますから、一度覗いてみてはどうですか?
もし、何がいいのかわからないという人がいれば、私は「Readers Digest」をオススメします。使われている単語も易しいものばかりですし、内容もバラエティに富んでいます。
また、その問題を全くわからない人を対象に書かれていますから、非常に読みやすくなっています。英語圏の文化を知るうえでもいいかもしれませんね。
また、Listeningでしたら、おかたいニュース番組ではなくて、ドラマなんかのほうがいいと思います。アメリカのファミリー向けのドラマでしたら、小さな子供が観ることも考えて作ってありますから、わかりやすいと思います。
また、報道番組のようなちょっと真面目なものを観たいということなら、NHKのニュースを副音声で聞いてみることから始めてみるのがいいと思います。内容が普段、耳にすることですから理解しやすいと思います。
いずれにしても、「英語は話せるようになるにはこうしなさい」ということは日本には多いですが、そんなことは気にせず、自分に合った方法で勉強するのが一番です。
教材選びのポイントはただ一つ、自分がそれをしていて楽しいかどうかということです。そのポイントだけ押さえておけば、間違いないと思います。
それから、もう一つ、飽きたら別の教材に乗り換えるというのもいいと思います。とにかく、楽しくです。苦しみながらやっても、楽しくやっても、同じ勉強です。なら、楽しくやるほうがいいと思いませんか?
最後に一つ、当たり前のことなのに忘れ去られていることを紹介します。
日本語でわからないことは英語でもわからない!