私たちって、何となく外国人に対する決まったイメージを持ってしまいがちです。例えば、ブラジル人はサッカーが上手いとか、イタリア人はオシャレとか・・・
人間には個性がありますから、一定の枠に当てはめることは出来ないのですが、実際に接する機会がないと、こんな当たり前のことも忘れがちです。
留学する前の私もそうだったのですが、それだけに留学中、色々な国の人と接っしたときには、新鮮な驚きがありました。今でも強烈に覚えていることを幾つかご紹介しようと思います。
1.パスタとサッカーが嫌いなイタリア人
スポーツ好きな私としては、イタリアと聞いてまず思いつくのがサッカーです。私が留学していたときは、まだ日本がワールドカップに出場する前でしたから、ヨーロッパのサッカーと言えば、憧れです。
ですから、サッカーの話をしようとしたのですが、彼はサッカーが大嫌いな人間でした。女性ならともかく、男性でこんな人もいるんだなと不思議に思いました。彼はテニスやスキューバダイビングが趣味というぐらいのスポーツマンだったのですが、なぜかサッカーはダメだったようです。
さらに驚いたことに、彼はパスタも嫌いでした。近くにリトル・イタリーという、イタリアから移民してきた人達の町があったので、(リトル東京みたいなものですね)本当のイタリア料理が食べられるレストランがたくさんあって、友達とよく行ったのですが、彼はピザしか食べませんでした。
アメリカ滞在中、彼はマクドナルドやケンタッキー、さらに吉野屋を満喫していました。イタリアでは、さぞ苦労したのだろうなと思います。
2.寒がりなロシア人
私が通っていた大学に、日本の高校を卒業して、アメリカへ来たというロシア人の女の子がいました。日本語もペラペラだったので、よく遊びに行っていたのですが、なんでこんなに厚着なんだろうというくらいの格好をしていました。
私が留学していたサン・ディエゴという町は気候が温暖なところで、昼間であれば、一年中Tシャツで過ごせるような場所です。夜になると、冷えますが、それでもトレーナー1枚あれば十分です。
ところが、彼女はコートにマフラーまでして、出かけます。話を聞くと、これぐらいしないと、夜は寒いということでした。私もかなり寒がりなのですが、彼女には負けました。ロシアみたいな国で暮らすのは大変だったろうなと思います。
ちなみに、彼女は札幌の高校に通っていたのですが、日本は暖かくてよかったと言っていました。防寒設備がよかったみたいです。そういえば、関東は寒いと言っている北海道出身の友人もいました。私は北海道に行ったことがないので分かりませんが、こんなものなんですね。
3.ビールに弱いドイツ人
一般的に白人はアルコールに強いというのが、私のイメージだったのですが、それを見事に打ち破ってくれたのが、彼です。
友達数人でBARに飲むに行ったのですが、アメリカのビールはかなりライトです。一番メジャーなコロナビールなんて、『これ水?』と聞きたくなるくらい薄いビールです。ところが、彼は見事にコロナビール一本で、撃沈してました。
少し口をつけた時点で、様子がおかしかったのですが、一本飲み終わる頃には完全に酔いが回っていました。みんなで呆然です。もしかしたら、アルコールを飲んではいけない体質なのではと、病院に連れて行くことも考えたのですが、本人はとりあえず元気なので、そのあと水を飲ませて済ませました。
次の日、話を聞くと、いつもこんな感じということで、これが楽しいのさ!みたいなことを言っていました。(笑)このページのなかでも多分、一番信じてもらえないような本当の話です。