TOEIC800というのは英語力を図る目安として、企業に浸透している数字です。英語を必要とする部署で勤務したい、あるいはしなければならないという人にとっては、絶対にパスしなければいけない関門です。
このページではTOEIC800という目標を突破することのみに重点を置いた学習プランとオススメ教材を紹介します。こちらのページと合わせて、参考にして頂ければと思います。
[基本戦略]
簡単なパートから攻めていく
TOEIC800をクリアするには、8割以上の正答率を達成しなければいけません。そのため、一番避けなければいけないことは取りこぼしです。このレベルだと1つ、2つのミスが響いてきます。難しい問題に答えられるようになることも重要ですが、それ以上に簡単な問題を確実に押さえていくことが大切です。
そのため、まずは簡単なパート、および自分が得意なパートから攻略していきましょう。
TOEICの出題形式は、下記のようになっています。
Listening Section | Reading Section | ||||
PART1 | 写真描写問題 | 10問 | PART5 | 短文空所補充問題 | 40問 |
PART2 | 応答問題 | 30問 | PART6 | 長文空所補充問題 | 12問 |
PART3 | 会話問題 | 30問 | PART7 | 読解(Single passage) 読解(Double passage) |
28問 |
PART4 | 説明文問題 | 30問 | 20問 |
Listening SectionはPART1が最も簡単、以降、2→3→4の順番で難易度が高くなります。個人差はあるかもしれませんが、基本的にはPART1から順番に取り組んでいったほうがスコアを稼ぎやすいです。
Reading SectionはPart5が文法や語法に関する知識が問われるセクション、PART6&7が読解力を問われるセクションです。長文が出題されますが、制限時間も短いため、PART6&7が苦手という人が多いです。
そう考えると、Reading SectionについてはPART5を押さえることが基本となります。出題パターンには一定の傾向がありますので、それを踏まえたうえで必要な知識を覚えることが必須です。
とは言っても、わざわざ自分で出題傾向を分析するといったことは必要ありません。パターンがあるというのは、数年単位でみれば、必ず同じ問題が出題されるということなので、市販の問題集を大量に解いておけば、テストに出てくる知識を自然に覚えることが出来ます。
大量にというのがポイントで、出来る限り多くの問題を解いたほうがいいです。
PART6、7については、正直短期間でどうにかなるというセクションではありません。英文を読む力が根本的に試されるからです。出題のパターン(登場する文章のジャンル)には、やはり一定の傾向があるので、それらを知っておくことで多少は有利になるかもしれませんが、結局のところは本人の地力がもろに反映されます。
日頃から、英語を読むことで地道に実力をつけていきましょう。日本語と一緒で、読む習慣がある人ほど読解力があります。
こんなふうに一夜漬けのようなことが通用しないセクションなので、TOEICでスコアをあげるためにという観点からいえば後回しです。まずはPART5に集中です。
得意なパートから取り掛かる
ここまで、セクションごとの難易度を基準にお話してきましたが、これは一般的なことなので、当然個人差が出てきます。
TOEICを受験する人の大半は、PART7を最も苦手としていますが、本を読むのが好きで、次から次へとペーパーバックスを読んでいるという人にとっては、最大限の得点源になるかもしれません。
効率的にスコアをあげるという意味では、得意なパートから押さえていったほうがいいです。少なくても9割以上の正答率は常にたたき出せるようにしておきたいものです。
ちなみに、1つのセクションに集中して取り組むことで実力をつければ、それは別のセクションにも波及します。たとえば、リスニングセクションPART1対策として、短い英文を聴き取る練習を続けてスキルアップすれば、ちょっと長い文章も聴き取れるようになりますので、PART2以降の問題も解きやすくなります。
得意なことであれば取り組みやすいですし、実力もつけやすいですから、最初にそこに集中して、少しずつ難しいことに挑戦していくというふうにしたほうが勉強しやすいでしょう。
かかってこい!英会話 オススメ学習プラン
上記のことを踏まえたうえで、オススメの学習プランをまとめてみました。
文法セクションは満点が目標
リスニング・グラマー(文法)・リーディングのTOEICを構成する3セクションの中で、一番手っ取り早く点数を稼げるのがグラマーです。まずは、文法を完璧にマスターしてしまいましょう。
参考書として役に立つのが『徹底攻略TOEIC TEST文法』です。かなりボリュームのある参考書ですがそれだけの価値はあります。この参考書を制覇したあと、TOEICの問題を数多くこなしていけばTOEIC対策は万全になるでしょう。頑張ってください。ここでの目標はパーフェクトです。
ひたすらTOEICの問題を解いて実力をつける
TOEICのような試験で高得点をとるためには、実力をつけることに加えて、その問題に慣れることが必要となります。本当に実力のある人であれば、問題に慣れる必要などありませんが、そんなことが出来るのはごく限られた人間だけです。
TOEICで900をクリア出来るぐらいの実力がある人でも、TOEICの問題に関する予備知識無しに受けたら、最初は800もいかないと思います。それだけ、問題に関する慣れは重要です。
そのためにはTOEICの問題をひたすら解くことが一番です。今はTOEICに関する書籍は数えきれないほど出版されています。しかも、丁寧にレベル分けまでしてくれていますから、まずは自分のレベルに合わせたところから始めて、徐々にレベルアップしていきましょう。
書籍を選ぶときですが、次の点に注意すれば良いと思います。
書籍には解説に重点を置いた参考書と問題を解くことに重点を置いた問題集の2種類がありますが、ここで必要なのは問題集です。TOEICでスコア800を目指す人であれば、参考書で学ぶような知識は既に付いているはずです。
このレベルになったら、ひたすら実践です。1問でも多くの問題を解くこと、それを最優先しましょう。
【オススメの問題集:一例】
TOEICの問題集は色々ありますが、上記のような問題集などが一例となりますので、参考にしてみてください。上記の本は1~3のシリーズ本となっており、3冊全て利用すると1800問を解くことになります。
テスト9回分ですが、これぐらいは最低ノルマです。ちなみに、上記の3冊分をまとめたインターネット版もあります。
正解率やスコアが自動的に記録されたりするので、本よりも便利です。使用料が月単位でかかりますが、1ヶ月で本1冊分程度なので、短期集中で一気にやりたいという人にとっては、本を買うよりも安上がりです。
弱点があれば、重点的に勉強する
問題集を解いていて、リスニング・リーディングのいずれか(または両方)が、どうしてもこのままでは足を引っ張りそうだという場合には、緊急に補強しなければいけません。
リスニングがダメという人には、ディクテーションをひたすら行うことが最良の方法です。スクリプトのある教材を用意して、聴こえてくる英文を紙に書き出す練習を繰り返してください。新たに教材を用意しても構いませんし、TOEICの問題集をディクテーション用として利用してもいいと思います。
また、スパルタ式で徹底的にやりたいという人はアルクの『1,000時間ヒアリングマラソン』をオススメします。この講座のガイダンスでは、どんな状態でもいいから1日3時間聴くことを義務づけていますが、やれるのであればそれ以上の時間を費やすこと、そして聞き流すのではなく、全部ディクテーションするぐらいのことをしてもいいと思います。
また、リーディングについては、英文を読み続けることです。オススメの題材としては『JAPAN TIMES』や『Readers Digest』が最適です。文章を理解することもそうですが、読むスピードにもこだわってください。TOEICであれば、1分間で150文字ぐらいを読めるスピードが欲しいところです。(ネイティブの平均は250~350)これはもう慣れしかありませんので、意識して早く読む練習を繰り返してください。
普段の仕事が忙しくて、なかなか学習時間が取れない。限られた時間のなかで、効率よく勉強したい!!
そういった方には、受講者の間でも評判が高いアルクのTOEIC対策通信講座がオススメです。内容がかなり濃いです。私も数年前受講したことがありますが、実際の試験において問題を解く裏技のようなものも紹介されていて、非常に重宝しました。こういった歴史のある講座が持つ、試験をパスするためのノウハウは使えます。
2006年のTOEIC改訂に合わせて、レベル別に5つのコースに分かれましたが、オススメは『900点突破コース』
1500問近くの演習問題を解くことになります。TOEIC対策をとことん考えた質の高い問題をこれだけこなせば、実力は相当につきます。ハードではありますが、それはTOEICで高スコアを狙うには必要なこと。
同じ時間勉強するのであれば、間違いなく他の教材や問題集を使うより効率的です。
あなたが『本気で高スコアを狙う!!』というのであれば、挑戦してみてはいかがでしょうか?