今日のコラムはいつもと少し雰囲気を変えて、私が現在使っている辞書についてお話しようと思います。

 

今その辞書を見ながら書いていますが、ボロボロです。タイトルの文字は消えかかっていますし、あちこちに手垢がついています。カバーも殆どとれていて、一歩間違えば、全部バラバラになってしまうようなひどい状態です。

 

この辞書は私が高校に入学したときに購入した(購入させられた)辞書です。使い始めて16年近くになりますので、家族をぬかせば一番長い付き合いになります。

 

大学に入って一人暮らしをしたときにも、アメリカに留学したときにも持っていったので、もしかしたら家族と一緒にいる時間よりも長いかもしれません。今でも、手の届くところにおいて毎日のように使っています。

 

これだけ使い続けていると愛着がわくので、新しい辞書に買い換える気がしません。以前、ボロボロになったので、記念にとっておくだけとっておいて、違う辞書を使おうと思ったときがあるのですが、どうしてもしっくりこなくて、結局今でも使い続けています。

 

英語を勉強する人には必須と言われている英英辞典も、この辞書のおかげで使う気になりません。辞書はコレだけ!というような感覚です。

 

困ったものなのですが、ときにはふと、これだけ1つのものを使い続けたからこそ英語を話せるようになったのかなと感じるときがあります。

 

この感覚には、何も理論的な裏づけはないのですが、何かそんなふうに感じます。

 

でも、どんな分野でもある程度のレベルに到達した人というのは、必ず愛用の道具というものがあるような気がします。

 

私の周囲の例でも、テニスの上手な友人は、数本のラケットを持っていますがその中でも10年以上使い続けて、塗装などが完全にはがれてしまっている1本のラケットを大切にしています。

 

また、営業マンとして活躍している知人は、学習プログラムのテキストを文字通りボロボロになって、ごみとしか思えなくなるくらいまで使い込んでいます。

 

教材の場合、1つのものを何度も使いこなせば、復習の効果が期待出来ますから、理論的に考えても、複数のモノを1回ずつ使って勉強するより学習効果が高くなります。

 

しかし、それ以上に理屈で測れない何かプラスの効果があるような気がします。それはずっと続けているという自信かもしれませんし、別のことかもしれませんが、何かがあるのは間違いありません。

 

こういった上手く説明出来ない部分を抜きにしても、少なくても先ほどもお伝えしたとおり、1つのモノを使い続けることによる学習効果は期待出来ます。

 

ぜひ、あなたも愛読書、愛用品といったものを1つ作りあげてみてはどうでしょうか。英語を話せるようになりたいという希望を達成する助けになるのではと思います。